今回の記事は、アダルトチルドレンの主な特徴を10コ紹介します。「なぜか自分に自信が持てない」「人間関係がうまくいかない」「完璧を求めすぎて疲れ果てる」こんな悩みを抱えていませんか?アダルトチルドレンの特徴に当てはまっているかチェックしてみてください。

「アダルトチルドレンってどんな特徴があるんだろう?」「自分がアダルトチルドレンだと思うと焦っちゃう。。どうしよう」

このような疑問に答えていきます。

★この記事の内容は・・・

  • アダルトチルドレンの具体的な特徴がわかるようになります
  • アダルトチルドレンだとわかった時の注意点がわかるようになります

心理セラピストとして、これまでに1000人以上のクライアントをサポートしてきました。その多くがアダルトチルドレンの方々です。それに私自身アダルトチルドレンだったこともあり、特に興味関心を持ちこの課題を研究し生きづらさを解放する実践を行なってきました。

アダルトチルドレンの特徴を抑えて、自己探究を深めていきましょう。

1.アダルトチルドレンの主な特徴10コ

1.アダルトチルドレンの主な特徴10コ

アダルトチルドレンの特徴は多岐にわたりますが、以下に主なもの10コを挙げます。

1-1.低い自己評価

自分に自信が持てず、常に自分を否定的に捉えてしまう傾向があります。

幼少期に十分な承認や愛情を受けられなかったことが原因で、自己価値感が育っていないことがあります。

「私なんて何をやってもダメな人間だ」「他の人のほうが私よりずっと優秀だ」。こういった考えを持つ傾向があります。

例)
◉自分は他人よりも劣っていると思い込み、成功体験を過小評価してしまう。
◉人から褒められても、素直に受け取ることができず、「お世辞だろう」と疑ってしまう。

1-2.過剰な責任感

他人の問題や感情に対して必要以上に責任を感じてしまいます。

子どもの頃に家族の問題を解決しようとする役割を担っていたことがあるからです。

「友人が落ち込んでいるのは、私が何か悪いことをしたからに違いない」といった考えを持つ傾向にあります。

例)
◉物事がうまくいかないと、自分のせいだと考えてしまい、必要以上に自分を責めてしまう。
◉相手の気持ちを考えすぎてしまい、相手の機嫌を損ねると、自分が悪いと感じる。

1-3.完璧主義

物事を白黒はっきりとさせたがり、完璧を求める傾向があります。

不安定な家庭環境で育った場合、完璧であることで安全を確保しようとする防衛機制が働くためです。

例)
◉仕事や家事など、何事においても完璧にこなそうとし、少しでもミスがあると、ひどく落ち込んでしまう。
◉常に周囲の期待に応えようと努力し、完璧な自分でないと愛されない、認められないという不安を抱えている。

※ 防衛機制とは?
心理学の概念であり、ストレスや不安、衝突から自己を守るために無意識に使用する心理的な戦略のこと。現実と向き合うことを避けるために無意識に行うものであり、適応的なものから不適応的なものまで様々。

1-4.感情表現の困難

自分の感情を適切に表現したり、理解したりすることが難しいです。

感情表現が認められない環境で育つと、感情を抑圧する習慣が身につくからです。

例)
◉「怒っているの?悲しいの?よくわからない」「何を感じているのか自分でもわからない」といったことが起きることが多い。
◉些細なことで傷ついたり、怒ったりしてしまい、感情の起伏が激しく、周囲を困らせてしまう。

1-5.承認欲求が強い

他人からの評価や承認を過度に求める傾向があります。

子どもの頃に十分な承認を得られなかった経験から、常に他人の評価を気にするようになるからです。

例)
◉職場で「この仕事、上司は褒めてくれるだろうか」と思ってしまう。
◉友人関係においても「友達に嫌われていないか不安で仕方ない」と気にする傾向にある

1-6.境界線の曖昧さ

自分と他人との適切な距離感を保つことが難しいです。

家族内での役割が不明確だった場合、適切な境界線の設定方法を学ぶ機会がなかったからです。

例)
◉引き受けられない状況でも頼まれたらNOと言えない。
◉相手の気持ちと自分の気持ちの区別がつかない。

1-7.変化への恐れ

新しい状況や変化に対して強い不安を感じます。

不安定な環境で育った場合、変化が脅威として認識されやすいからです。

例)
◉転職のチャンスがあっても、今の状況を変えるのが怖くなる。
◉新しいことを始めるのは不安で仕方ないいつも一歩が踏み出せない。

1-8.人間関係の困難

親密な関係を築くことや維持することに苦労します。

信頼関係の築き方を学ぶ機会がなかったり、親密さへの恐れがあったりしたためです。

例)
◉相手との適切な距離感が分からず、過度に依存したり、逆に壁を作ってしまったりする。
◉自分の意見や気持ちを伝えることが苦手で、相手に合わせすぎてしまい、ストレスをため込んでしまう。

1-9.依存傾向

他人や物質に依存しやすい傾向があります。

自己価値感が低く、自分で問題に対処する自信がないことから、外部に頼ろうとします。

例)
◉特定の人や物事に依存しやすく、そこから離れると不安や恐怖を感じる。
◉恋愛においても、相手に依存する傾向があり、相手の愛情が得られないと、強い不安や焦燥感に襲われる。

1-10.批判への過敏さ

批判や否定的なフィードバックに対して極端に敏感に反応します。

幼少期に過度の批判や否定的な対応を受けた経験から、批判を脅威として認識しやすくなるからです。

例)
◉ちょっとした指摘でも、自分は否定されたように感じる
◉批判されると、すぐに落ち込んでしまう

これで、アダルトチルドレンの主な特徴を理解することができました。今回はさらに、自分がアダルトチルドレンだと思った時にはどう対応すればいいのか、その注意点について深掘りしてみましょう。

2.自分がアダルトチルドレンだと思った時の注意点

2.自分がアダルトチルドレンだと思った時の注意点

自分がアダルトチルドレンだと感じた場合は、以下の点に注意することが大切です。

2-1.自己診断を避け、客観的な視点を持つ

アダルトチルドレンの特徴に当てはまる部分があっても、それはあくまでも特徴であり、診断ではありません。自己判断はほどほどに、客観的な視点を持つように心がけましょう。

2-2.信頼できる人に相談する

自分の気持ちを整理するために、家族や友人など、信頼できる人に話を聞いてもらうのも良いでしょう。自分のことについて人に話すことも、アダルトチルドレンの生きづらさを和らげるための第一歩と言えます。

2-3.専門家のサポートを検討する

生きづらさが改善されない場合は、心理カウンセラーや心理セラピストによる個別のセッションなどを検討しましょう。オンライン等も普及し相談しやすくなりました。

2-4.自己責任と捉えすぎない

アダルトチルドレンは、過去の家庭環境が原因で生きづらさを抱えている状態です。親や家庭環境が原因となることが多いものの、決して親のせいでもなく、ましてや、あなたのせいでもありません。

2-5.自分と向き合う時間を大切にする

自分自身の感情や思考パターンと向き合い、理解を深めることが大切です。アダルトチルドレンかもしれないと思った時は落ち込むのではなく、自分を知り自分と向き合うチャンスだと捉えることです。

2-6.焦らず、少しずつ変化を受け入れる

アダルトチルドレンの克服は、短期間でできるものではありません。焦らず、少しずつ変化を受け入れていくことが大切です。

アダルトチルドレンは、決して特別な存在ではなく、多くの人が程度の差こそあれ、幼少期の家庭環境の影響を受けています。 自分を責めることなく、まずは今の自分の状態を理解し、より良い人生を送るために、できることから始めていきましょう。

さいごに

これらの特徴は、すべての人が当てはまるわけではなく、また、アダルトチルドレンだけが持つ特徴でもありません。

しかし、これらの特徴が複数当てはまり、日常生活に支障をきたしている場合は、アダルトチルドレンの可能性を考慮し、専門家のサポートを得たり、自己探究を深めていきましょう。