心のことやスピリチュアルに関心があると「女性性」や「男性性」といった言葉を耳にする機会があるでしょう。その上で、「男性性と女性性を統合する」などのワードも出てくる機会が増えてきました。では、その「統合する」とは、どういうことでしょうか。詳しく解説していきます。

こんにちは、しんり研究家の山形竜也です。
内なる女性性と男性性を統合し、本来の自分を生きるようになるサポートをしています。

この記事を読むことで・・・

  • 女性性と男性性とは何かがわかります
  • 女性性と男性性を統合するとはどういうことかがわかります
  • 女性性と男性性が分離するとはどういうことかがわかります

今回の記事を読むことで、あなた自身の内側で起きている精神的な働きについてもわかるようになり、自己理解が一歩前進するでしょう。

心理セラピストとして、女性性と男性性の統合をテーマに取り組んでいます。これまでの自分自身の体験とクライアントさんが体験されてきたことを、日々体系立てて研究を続けています。その中でも、女性性と男性性を統合することがイメージできなければ、自己探究が難しくなるのも事実です。そういった意味でこの記事は、あなたにとって重要な記事なるかもしれません。ぜひ、最後まで読んでいただけるとうれしいです。

女性性と男性性を統合するとどうなるのか?

女性性と男性性を統合するとどうなるのか?

女性性と男性性の統合について、詳しく解説していきます。

まずは、前提として必要になる知識、「女性性とは?男性性とは?」について理解した上で、話を進めていきましょう。

女性性とは?男性性とは?

まず、この記事の理解を深める上で、女性性と男性性とは何かを説明します。

女性性と男性性とは、性別とは別に、各個人が内側に持つ精神的な性質(エネルギーの性質)を「男性的な性質」と「女性的な性質」に分けたものを指します。

男女問わず誰もが持っている性質であり、人によってその割合は違います。

  • 女性性の主な特徴は、「Be」(あり方)に根差したエネルギー。生み出す力や理由もなく湧いてくるエネルギー(欲求など)。
  • 男性性の主な特徴は、「Do」(行動)に根差したエネルギー。論理的な思考力と行動力。

つまり、女性性から湧き上がる欲求やエネルギーを、男性性を使って現実創造していきます。女性性から男性性へのバトンタッチがスムーズにいくことが、本来のあなたのエネルギーの使い方です。

女性性だけで生きると、本能むき出しのただの動物です。湧き上がるものを男性性という3次元の世界を地に足をつけて生きていくエネルギーを使って、現実を創造していきます。

詳しくはこちらを参考に↓

女性性と男性性を統合するとは?

女性性と男性性を統合するとは、過去の囚われを生きるのではなく、自分の本当の欲求(女性性)に従い、それを具現化(男性性)していけるようになる力のことを指します。

過去の囚われとは、一つは「未完了の感情」です。感情は、エネルギーなので放出しなければ身体にとどまり続けます。
そしてもう一つが、その未完了の感情にセットでくっついている「ビリーフ」と言われる思い込みです。

ビリーフについてはこちらを参考に↓

自分の欲求(〇〇したい!△△でありたい!など)に従い行動し、具現化することで、自分の人生をはじめて本当の意味で生きるようになります。

そうすることが結果として、人や社会の役に立ち、本来の魅力が溢れ、必要な人・物・お金が集まってくる人生になります。巷では、このことを引き寄せが働くと言います。

女性性と男性性の統合の他の表現

女性性と男性性を統合するという言い方は、ここ最近の表現のように思います。

似たようなニュアンスでも、分野によって表現の方法が様々です。

たとえば、心理用語で使われる、「自己一致」は、自分の感情や考えがわかっていて、それを受け入れている状態のことを言います。

それと、「感性と理性の統合」と表現されている方もいらっしゃいますね。

ぼく個人としては、女性・男性というワードを使うことで、目に見えない精神世界をイメージしやすくなるので、女性性・男性性という言葉をよく使っています。

女性性と男性性の【統合】と【分離】

女性性と男性性の【統合】と【分離】

では、女性性と男性性が統合されていくと、人はどのようになっていくのでしょうか?

女性性と男性性の統合された状態とはどのような状態か、逆に、分離した状態はどのような状態かを具体的に解説します。

まずは、統合された状態から。

女性性と男性性が統合された状態

女性性と男性性が統合されると、人はどのような状態になるのでしょうか?
僕自身の経験やクライアントさんに起きた経験を元に、その状態を挙げてみます。

  • 振り返ってみれば、これまでの自分が過去性だったかのような変容を体験する
  • スパイラル曲線を描くかのように人生がシフトしていく
  • 周りの目を気にすることなく、そのままの自分でいられるようになる
  • やりたいことがわからなかった人生から、本当の欲求に気づけるようになる
  • 物事を判断したり選択していく時に、囚われることなく責任を持って決断できるようになる
  • シンクロニシティを生きるようになる

など。

このように、忘れていた本来のエネルギーやパワーを取り戻すような体験をされる方は多いです。

また、自分自身を信頼できているので、欲求が湧き、それを実現させるために動き、あとは「ゆだねる」生き方になります。無駄な力がない分、とても軽やかです。

女性性からの欲求を満たすように、男性性が自然と働き、物事がスムーズに循環している状態です。

次に、分離した状態を見ていきましょう。

女性性と男性性が分離した状態

女性性と男性性が分離した状態とは、どのような状態なのでしょう?
僕自身の経験やクライアントさんに起きた経験を元に、その状態を挙げてみます。

  • 自分の本当の欲求(〇〇がしたい、など)がわからない
  • 目標を達成しても満足できない(不一致感、まだ足りない感覚、燃え尽き)
  • 世間や周りの目が気になる
  • ネクストステージに進みたくて、いろんな学びをしているけど、学んでばかりで全く先に進めない
  • アクセルとブレーキを両方踏んでいる感じがして、望む現実に辿り着かない、変化がない
  • 得体の知れない恐れ、不安、焦りが付きまとう
  • 慣れ親しんだ「不快な感情」がいつも付きまとう
  • 膨大な情報に飲み込まれ、何をどうしていいかわからず、自分を見失う

など。

女性性からの欲求が湧いてきたとしても、過去の囚われが原因で、男性性にうまく引き継がれることがないため、実現させることが難しくなります。

あまりにも、女性性からの欲求を実現させてあげないことが続くと、自分が何をしたらいいのか、どうすればいいのかがわからなくなってきます。

このように、女性性と男性性が分離した状態を、ある心理セラピストは『欲求の中絶』と表現しました。それくらい自分に対して、ひどいことをしているんだなと気付かされたことがあります。

では、実生活レベルでの女性性と男性性の働きを見ていきましょう。そうすることで、どういう状態が統合や分離かが、さらに理解できるでしょう。

事例:女性性と男性性の【統合】と【分離】

事例:女性性と男性性の【統合】と【分離】

僕自身の体験を少しアレンジして、【統合】している場合と、【分離】している場合を比較してみました。女性性と男性性が、イメージしやすくなると思います。

身体が欲しているものを与える

今日はとっても疲れているから少し休みたい(女性性)と感じました。

【統合している場合】
健全な男性性は、休むために調整し始めます。スケジュールを調整したり、各所連絡すべきところに連絡したり、休むための行動を起こしていきます(男性性)。

【分離している場合】
不健全な男性性は、休みたい感覚を受け入れません。その感覚を無視したり、休んでる暇なんてないと判断し、女性性の声が実現されることがありません。

女性性は、身体の司令塔でもあります。その司令塔から出される指示に従うのは、男性性が担います。

自分を守ってくれる

何となく今やっている仕事が合わない、しっくりこない日が続きます。そこでさらに追い討ちをかけるように、仕事が激務に。眠れない日も続きました。

呼吸が浅く動悸も少し激しいし(女性性)、仕事を減らしたい(女性性)と感じました。

【統合している場合】
健全な男性性は、上司や先輩に現状を話し相談します。結果として、仕事を調整してもらい、退社する時間も早くしてもらえるようになりました。

【分離している場合】
不健全な男性性は、「それでもやるのが社会人だろう!」「こんなことでへこたれてたら、見捨てられるぞ!」など思考をめぐらせ、女性性の感覚を受け入れません。結果として、うつ病になり強制終了となりました。

統合されていると、危険な感覚(女性性)をキャッチして対処する(男性性)ことで、自分を守ることができます。司令塔は女性性なのですが、男性性が命令する逆転現象になると、良いことはありません。

閃きを行動に移してくれる

ふと「サックスを吹けるようになりたい!」と閃きました(女性性)。

【統合している場合】
健全な男性性は、楽器屋さんにサックスを見に行ったり、スタジオの場所や料金を調べたり、レッスンを受けるかどうかを検討し、サックスを吹くために動きます。結果として、演奏しているときの爽快感を味わい、煮詰まっていた仕事のアイデアが湧いてきました。

【分離している場合】
不健全な男性性は、「そんなことをやってる暇はない!」「今さらサックスなんて吹けるようになるわけない」など思考をめぐらせ、閃きを受け入れません。結果として、仕事もプライベートも、変わらずつまらなそうに淡々とこなす日々が続きます。

「こういうの良さそう」「やってみたい!」と自然と湧いてくるのは、魂に刻まれているメッセージです。抵抗することなく、そこに耳を傾けて動くことで、さらに豊かな人生になっていきます。

まとめ

女性性と男性性を統合するとどうなるのか?というテーマでお伝えしてきました。

女性性も男性性も、人が内側にもつエネルギーの性質のため、真っ二つに単純に分けられるものではありません。

本来は「ここだ」と切り取ることはできず、グラデーションのように繊細なものだと思っています。

しかし、「女性性と男性性」という性質に分けてみることで、目に見えないものを一気に理解しやすくなってくるのも事実です。

さて、あなたの内側で、統合されている部分は見つかりましたか?一緒に自己探究を続けていきましょう。