心のことやスピリチュアルに関心があると「女性性」や「男性性」といった言葉を耳にする機会があるでしょう。とはいえ、女性っぽいから、または男性っぽいからという意味で使われることもあれば、そうではない違う意味で使われることもあります。しかし今回は、なんとなくぼんやりしている「女性性と男性性」の意味について、心理セラピスト目線から解説していきます。
ハートの音色を奏でよう!Heartist 心理セラピストの山形竜也です。
ハートを軸に男女性を統合することをテーマに、本当の自分を取り戻すサポートをしています。これまで1,500人以上の方をサポートしてきた心理セラピストとして、あなたにもそのヒントをやさしく届けたいと思います。
今回は、女性性と男性性とは何か?について詳しく解説していきます。
「女性性や男性性って具体的になに?」
「地に足ついたスピリチュアルが知りたい」
「目に見えない話をどう現実に活かすの?」
このような疑問に答えていきます。
★この記事を読むことで・・・
- 女性性と男性性の本質がわかるようになります
- 自分の内側と深くつながれるようになります
- “本当のわたし”を思い出せるきっかけになります
これまで僕自身、心理セラピストでとして、これまで内なる男女性の働きを理解し実践することで、多くの現実を創造してきました。内なる男女性を統合し願望実現を加速させるハートチューニングメソッドを提唱しています。
自分自身の内側のエネルギーの質を理解したいならば、ぜひ最後まで読んでください。
この記事の要約を、こちらから音声でお聞きいただけます。(NotebookLMにて生成したAI音声です)▼
女性性とは「湧き上がる欲求」男性性とは「思考力と行動力」

まず、女性性と男性性の意味を理解した上で、さらに詳細な内容に触れていきましょう。
女性性とは?男性性とは?
まず、女性性と男性性について説明します。
女性性と男性性とは、性別とは別に、各個人が内側に持つ精神的な性質(エネルギーの性質)を「男性的な性質」と「女性的な性質」に分けたものを指します。
男女問わず誰もが持っている性質であり、人によってその割合は違います。
男性性は、「理性/Doing(する)に根差したエネルギー」として定義します。これは、思考力と行動力を司るエネルギーであり、物事を実現し、表現し、行動に移す力に関連します。具体的には、論理的思考、分析力、行動力、決断力、統率力、客観性などの性質を含みます。男性性は「Do(する)」に根差したエネルギーであり、3次元の世界を地に足をつけて生きていくためのエネルギーとして機能します。
一方、女性性は、「感性/Being(ある)に根差したエネルギー」として定義します。これは、感じる力と直感を司るエネルギーであり、理由もなく湧き上がってくる欲求や、内なる声として感じ取れるものに関連します。具体的には、直感力、感性、包容力、受容性、共感力、しなやかさなどの性質を含みます。女性性は「Be(ある)」に根差したエネルギーであり、本質的な望みや欲求を感じ取るエネルギーとして機能します。
つまり、女性性から湧き上がる欲求やエネルギーを、男性性を使って現実創造していきます。女性性から男性性へのバトンタッチがスムーズにいくことが、本来のあなたのエネルギーの使い方です。
女性性だけで生きると、本能むき出しのただの動物です。湧き上がるものを男性性という理性を使って現実を創造していきます。
「女性性の方が大切」だとか「男性性の方が大切」といったことではなく、両方が同じくらい大切です。ポイントは『感性(Being)が先、理性(Doing)が後』というエネルギーの順序です。もう一度言いますが、感性から湧き上がる欲求やエネルギーを、理性を使って現実創造していきます。理性(Doing)が先行すると、損か得か・勝つか負けるか・強いか弱いかといった二元性を生きることになり、自分の本当の声(Being)がわからなくなってしまいます。

それから、「女性性や男性性なんて、こじつけだ。そんなものはない」といった声もごく稀にあります。
もちろん、人が内側にもつエネルギーの性質のため、真っ二つに単純に分けられるものではありません。本来は「ここだ」と切り取ることはできず、グラデーションのように繊細なものだと思っています。しかし、「女性性と男性性」という性質に分けてみることで、目に見えないものを一気に理解しやすくなってくるのも事実です。
では次に、女性性と男性性それぞれ詳しく解説していきます。しかし、その性質は健全な状態と不健全な状態では異なるため、せっかくなのでここでは、そのあたりも含めて解説していきますね。
つまり、こういうことです。
①健全な女性性とは
②不健全な女性性とは
③健全な男性性とは
④不健全な男性性とは
ではいきましょう!
①健全な女性性とは(Being)
健全な女性性の特徴です。
直感力/感性/包容力/寄り添う力/共感力/受容性/しなやかさ/柔らかさ/流れに委ねる/慈悲力//受け止める力/受け取る力/感じる力/愛から動く/繋がる力
など
健全な女性性が発揮されると、周りの人たちのハートをあたたかくするような影響力を感じますね。存在そのもののエネルギーさえ感じます。
②不健全な女性性とは(Being)
不健全な女性性の特徴です。
感情的/優柔不断/自己犠牲/過干渉/被害者意識/責任転嫁/判断力・決断力の欠如/依存心/反応的/侵入的/執着心/無慈悲/過剰な安全/安心欲求
など
「在ること(Being)」だけに留まり、現実的な行動を伴わない場合、それは「行動なき空想」や「現実からの逃避」という不健全な状態に陥ります。
③健全な男性性とは(Doing)
健全な男性性の特徴です。
分析力/段取り力/行動力/勇気/統率力/理性的/客観性/冷静沈着/判断力/全体を俯瞰できる知性/自ら流れを作る力/継続する力
など
世の中のリーダーと言われる人は、これらの性質を必ず兼ね備えていますね。
④不健全な男性性とは(Doing)
不健全な男性性の特徴です。
支配力/攻撃性/暴力性/コントロール/競争心/独善性/思考過多/上下の関係づくり/同調圧力/傲慢さ/強引さ/権力志向
など
恐れを根源に、二元性(善と悪、損得、勝つか負けるかなど)を生きることになります。つまりは戦いの中を生きることになります。
※「すること(Doing)」だけが目的化し、内なる声(Being)を無視した場合、それは「目的のない行動」となり、やがて燃え尽きや虚しさに繋がります。
女性性と男性性の両方を循環させる

女性性が未熟だと、自分が本当は何がやりたいのか、やりたくないのかといった欲求や望みが湧きにくいです。
かたや男性性が未熟だと、自ら行動が起こせず、妄想や幻想を指を加えて待っている状態になりがちです。
「未熟」という言葉を使いましたが、女性性も男性性も育んでいくことができるのです。その方法については、今回はテーマが違うため割愛しますが、育むことで成熟させ、自らの男女性を循環させていくことができます。
とはいえ、冒頭でお伝えしたように、女性性と男性性は「ここからここまで」ときっぱりと線引きできるものではありません。つまり、両性の性質をバランスよく育んでいくことが大切です。思い返してもらえればわかると思いますが、あなたの周りにいる魅力的な人は、きっと女性性も男性性も健全で成熟されているのではないでしょうか。
健全に湧いてくる、あるいは滲み出る女性性を、健全な男性性を使って現実創造をしていく。この男女性のエネルギーを循環させることが、あなたの本来の自分を生きることに繋がってくるのです。
なお、①〜④については、新しい時代の風〜フェミニン・リーダーシップ〜から一部引用したものです。
女性性と男性性の統合について詳しく知りたい方はこちら↓
統合された状態:BeingとDoingの調和
私たちが目指すのは、単にそれぞれの性質の健全な部分を育てることだけではありません。最終的な目標は、男性性(感性/Being)と女性性(理性/Doing)が調和し、美しく統合された状態です。
これは、女性性(理性/Doing)が進むべき方角を示す「羅針盤」となり、男性性(感性/Being)がその方角へ向かって大地を一歩一歩踏みしめて進む「足」となるような状態です。
この統合が起こると、私たちの行動(Doing)は、義務感や恐れからではなく、内なる喜びや本質的な望み(Being)から自然に生まれます。一つ一つの行動に深い意味が宿り、「やらなければならない」という感覚は消え、大きな流れに乗り、後押しされているような充足感に満たされます。
そして、行動(Doing)によって得られた経験や学びは、再び私たちの内なる世界(Being)を豊かにし、次の新たなインスピレーションや欲求の源泉となるのです。この「Being → Doing → 新たなBeing」という創造のサイクルこそが、「本当の自分」を生きるということなのです。
なぜ「男性性」「女性性」という言葉を使うのか
ここからは少し深掘りをしていきましょう。ここでは「なぜ、男性性・女性性といった考え方があるのか?」について解説していきます。
つかみどころのない心の世界をわかりやすくする
私たちの内なる世界(心や魂)は、とてつもなく広く深く、つかみどころのないものです。しかし、現代社会を生きる私たちは、つい意識が外側ばかりに向かってしまいます。例えば、SNSでの「いいね」の数やフォロワーの増減に一喜一憂したり、周囲の評価や期待に応えるために「〜すべきだ」という役割を演じたり、常に新しい情報やトレンドを追いかけていないと不安になったり。
このように、他人の目や社会の基準といった「外側のモノサシ」に自分の価値を委ねてしまうことで、私たちはいつの間にか、自分自身の内なる声を聞き、静かな心のつながりを感じる方法を忘れがちです。その結果、多くの人が「本当の自分」がわからなくなり、生きづらさを感じています。
この広大な内なる世界を探求し、自分らしさを取り戻すための「地図」や「コンパス」として、私は「男性性」と「女性性」という概念を用います。
これは、内面に存在する異なるエネルギーの性質に名前を与え、自分の中で何が起きているのかを理解しやすくするための、一つのパワフルなツールです。
きわめて重要な注意点
ステレオタイプとの決別
この男性性と女性性のフレームワークは、生物学的な性別や、社会が作り上げた「男らしさ」「女らしさ」といった固定観念(ステレオタイプ)とは一切関係ありません。「男性はこうあるべきだ」「女性はこう振る舞うべきだ」といった議論では断じてなく、むしろそうした社会的な呪縛から自らを解放するためのものです。
ジェンダー・アイデンティティへの配慮
ここで語られる「男性性」と「女性性」とは、全ての人の内側に存在する普遍的なエネルギーの性質、「理性/Doing」と「感性/Being」を指す言葉です。そのため、ご自身の性別や、性自認(ジェンダー・アイデンティティ)、性的指向に関わらず、トランスジェンダーやノンバイナリーの方々を含めた、すべての人が、自己理解のツールとして活用できます。
安心して、ご自身の内面を探求してみてください。
まとめ
最近、SNS界隈で「女性性開花」の発信をよく見ます。情報の受け取る側からすれば、「女性性だけに着目すればいい」と受け取りそうになりますが、発信している方々の内容を隅々までぜひ読んでください。あくまでも「女性性開花」は、内なる男女性の成熟に向けての【きっかけ】にすぎず、本質は『女性性優位』なのです。女性性を柔らかくしなやかに育みながら、男性性の理性も使って現実創造をしていきます。そう考えると女性性が開花するならば、同時に男性性も開花するといえます。逆に言うと、「女性性だけ開花する」ことも「男性性だけ開花する」ことも考えられません。つまり、「女性性開花」というものはなく、それはもはや「目覚め」なのかもしれないと僕は思っています。
ということで今回は、女性性と男性性についての記事でした。「いまさら」感はありますが、僕の中でも今一度定義つけしてみたかったので良い機会でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。