今回は、9つあるインナーチャイルドのタイプの1つ、【インダルジ】についての記事です。「なぜ私はいつも自分の気持ちを優先してしまうのだろう?」「どうして些細なことで感情的になってしまうのか?」こんな疑問を抱いたことはありませんか?幼少期の過度な甘やかしが、大人になってからの対人関係や感情コントロールに影響を与えているかもしれません。

「インダルジってどんな特徴があるんだろう?」「インダルジの行動パターンが知りたい」

このような疑問に答えていきます。

★この記事の内容は・・・

  • インダルジとは何かがわかるようになります
  • インダルジの形成過程がわかるようになります
  • インダルジの行動パターンがわかるようになります

心理セラピストとして、これまでに1000人以上のインナーチャイルドを癒してきた私が、詳しく解説します。最後まで読んでいただけるとうれしいです。

インダルジ:甘やかしが生み出す心の影と向き合う

インダルジ:甘やかしが生み出す心の影と向き合う

まずは、インナーチャイルドのインダルジタイプについて、そして、その形成過程と具体的な特徴を見ていきましょう。

インダルジとは?

「インダルジ」とは、過度な甘やかしを受けて育った子供に表れるインナーチャイルドのタイプです。

幼少期に子ども扱いされ続け、欲しいものは何でも与えられ、自分の思い通りにならないと気が済まない、といった行動パターンを持つようになります。

インダルジの形成過程

インダルジは、親の過剰な愛情表現や物質的な豊かさの中で育ちます。

しかし、その裏には、子ども自身の感情や欲求を抑制し、親の期待に応えようとする心理が隠されています。

親の期待に応える「良い子」
親の愛情を失わないために、子供は親の顔色を伺い、期待に応えようと努力します。

我慢を知らない
欲しいものは何でも手に入り、自分の要求は常に通るため、我慢することや努力することの大切さを学びません。

このような環境で育った子どもは、大人になっても、社会のルールや他人の気持ちを尊重することが難しく、対人関係で問題を抱えやすくなります。甘やかしの温床で育つ心の脆さが現れるのです。

インダルジの特徴:自己中心的な行動と未熟な感情のコントロール

インダルジは、大人になっても、以下のような特徴を示すことがあります。

自己中心的
常に自分が中心にいないと気が済まず、自分の意見が通らないと怒ったり、拗ねたりすることがあります。何をしても許される環境、自分の要望がいつでも通るような極端な甘やかしの中で育つため、モラルや社会のルールを学ぶ機会が乏しくなりがちです。そのため、大人になっても、すべて自分の思い通りにならなければ気が済ない、自己中心的な行動をとってしまう可能性があります。

感情の起伏が激しい
感情のコントロールが未熟で、些細なことで怒り出したり、泣いたりすることがあります。自分の要求が通らなかった場合、強い悲しみ・怒り・ショックという感情が湧き出しそのまま表現します。 そのため、インダルジは感情をコントロールする術を知らず、感じたままの感情をストレートに表現してしまうため、特に周囲からは感情の起伏が激しく映ることがあります。

責任転嫁
自分の失敗を認めず、他人のせいにしたり、言い訳をしたりすることがあります。「自分が一番可愛い」という意識が強く、他者を思いやることよりも、自分の欲求や感情を優先する傾向があるためです。また、「何をしても許される」という環境で育ってきたため、自分の行動の結果に対して責任を取るという経験が不足していることも考えられます。

依存しやすい
自分の思い通りにならないと、不安や不満を感じやすく、他人への依存に陥りやすい傾向があります。また、インダルジは自分の望みを叶えてくれる人には依存しやすい傾向があります。これは、他者からの承認や愛情を得る方法として、相手に過度に依存することを幼少期に学んでしまったためと考えられます。

インダルジの行動パターン:具体例

インダルジの行動パターン:具体例

インダルジは甘やかされて育ったインナーチャイルドとされています。 インダルジは、幼少期に周囲の人間が彼らの要求をすべて受け入れ、何をしても許されるような環境で育ったため、他者との適切な距離感を学ぶ機会を十分に得られなかったと考えられます。

ここでは、インダルジにみられる代表的な行動パターンを、具体例を交えて5つご紹介します。

1.自己中心的な言動

インダルジは、自分が常に中心にいないと気が済まず、自分の欲求や感情を最優先する傾向があります。

例)
◉自分の話ばかりして、相手の話を聞かない。
◉自分が有利になるように、ルールを曲げたり、自分に都合の良いように解釈したりする。
◉相手の気持ちを考えずに、自分の意見を押し通そうとする。

2.感情の起伏が激しく、コントロールが難しい

インダルジは、些細なことで感情的になりやすく、怒りや悲しみを爆発させることがあります。

例)
◉要求が通らないと、急に怒り出したり、泣き出したりする。
◉相手の言動に過剰に反応し、激しく非難したり、攻撃したりする。
◉気分屋で、周囲を振り回す。

3.責任転嫁

インダルジは、問題や失敗を自分の責任だと認めず、他人のせいにしたり、言い訳をしたりする傾向があります。

例)
◉仕事でミスをすると、同僚や上司のせいにする。
◉約束を破っても、謝罪するどころか、相手のせいにして逆ギレする。
◉借金をしても、返済しようとせず、親や友人に頼ろうとする。

4.過度な依存

インダルジは、自分に自信がなく、不安が強いため、特定の人に依存し、その人の愛情や承認を求めようとします。

例)
◉相手に常に連絡を取りたがり、少しでも連絡が途絶えると不安になる。
◉相手の意見や指示に従順に従い、自分で決断することを避ける。
◉相手が自分を置いて他に何かしようとすると、嫉妬したり、怒ったりする。

5.モラルやルール違反

インダルジは、社会のルールやモラルを軽視し、自分の欲求を満たすために行動することがあります。

例)
◉順番を守らずに割り込む。
◉嘘をついて、他人から物をだまそうとする。
◉交通ルールを守らず、危険な運転をする。

これらの行動パターンは、インダルジが幼少期に甘やかされて育った結果、自己中心的で責任感に欠け、感情コントロールが苦手な状態のまま大人になってしまった可能性を示しています。

さいごに

インダルジは、甘やかしによって心の成長が阻害された状態と言えるでしょう。

しかし、自分自身の課題と向き合い、克服することで、周囲と調和し、より豊かな人間関係を築くことができます。