「昔はもっと自由だった気がするのに、いつからこんなに窮屈になったんだろう」そんなふうに感じることはありませんか?ワンダーチャイルドとは、あなたの中に今もなお息づいている創造性・感動・遊び心の源泉。それは傷ついた存在ではなく、人生を一緒に創る「パートナー」です。
ハートの音色を奏でよう!Heartist 心理セラピストの山形竜也です。
「生きづらさ」の奥にある本当の声に、これまで1,500人以上の方をサポートしてきた心理セラピストとして、あなたにもそのヒントをやさしく届けたいと思います。
眠ってしまったその存在を目覚めさせることで、本来の自分らしさを取り戻せます。今日から始められる具体的な方法をお伝えします。
ワンダーチャイルドって何?インナーチャイルドとは違うの?
自分の中の創造性や感性を取り戻す方法が知りたい
大人になって失った子どもの頃の純粋さを思い出したい
このような疑問にお答えします。
★この記事のポイントは・・・
- ワンダーチャイルドは癒す対象ではなく創造のパートナー
- ワンダーチャイルドは日常の違和感でサインを送っている
- 5つのステップで目覚めさせ本来の音色で人生を創造できる
本来の自分らしさを取り戻し、毎日をもっと彩り豊かに過ごしたいならば、ぜひ最後まで読んでください。
ワンダーチャイルドは癒すべき存在ではなく、創造のパートナーである

「ワンダーチャイルド」という言葉を聞くと、どんなイメージが浮かびますか?もしかすると、「傷ついた過去の自分を癒してあげなければ」そんなふうに感じているかもしれませんね。
でも実は、多くの方が抱いているその印象は、ちょっとした誤解なんです。ワンダーチャイルドは、過去の傷を癒すためだけの存在ではありません。もっと生き生きとした、あなたと一緒にこれからの人生を創っていく「パートナー」のような存在なのかもしれません。
ワンダーチャイルドは「純粋な創造エネルギー」の源泉
ワンダーチャイルドとは、あなたの中に今もなお息づいている、創造性・衝動・感動・遊び心そのものです。それは「やりたいからやる」「意味はないけど楽しい」「感じたことをそのまま表現したい」という、純粋な衝動の塊のような存在。
思い出してみてください。子どもの頃、意味もなく鼻歌を歌いながら歩いていたこと、ありませんでしたか?お気に入りのクレヨンで自由帳いっぱいに絵を描いていたり、友達と他愛もないことで大笑いしていたり。
あの時の「ただ楽しいからやっている」という感覚。それこそが、ワンダーチャイルドの正体なんです。
でも大人になるにつれて、あなたは「ちゃんとしなさい」「そんなことやっても意味がない」といった言葉のシャワーを浴びながら、この純粋な衝動を「危険なもの」として奥にしまい込んできました。
でも、しまい込んだだけで、なくなったわけではありません。今でもあなたの中で、静かに「思い出して」と手を振っているのが、ワンダーチャイルドなんです。
インナーチャイルドやアダルトチルドレンとは根本的に異なる存在
ここで少し整理しておきたいのが、よく似た言葉として使われる「インナーチャイルド」や「アダルトチルドレン」との違いです。
種類 | キーワード | どんな存在? | 扱い方 |
---|---|---|---|
インナーチャイルド | 傷ついた過去 | 子ども時代に感じきれなかった悲しみや不安、怒りが今も心の奥で震えている存在 | 癒す・受けとめる |
アダルトチルドレン | 適応した自己 | 安心できない環境で「いい子でいなければ」と演じてきた大人の姿。本音を封じがち | 役割を手放す |
ワンダーチャイルド | 本来の音色 | 創造性・衝動・喜びの源泉。今も輝く「本当の望み」や「やりたいのに封じてきた衝動」の集合体 | 目覚めて表現する |
インナーチャイルドは、子どもの頃に感じきれなかった悲しみや不安、怒りといった感情が、大人になった今も心の奥で震えているような存在。その感情に寄り添い、受け止めてあげることで、心の傷が癒されていきます。
アダルトチルドレンは、安心できない環境で「いい子でいなければ」と頑張り続けてきた大人の姿。真面目で責任感が強く見えるけれど、内側では「本当の自分を出したら嫌われるかも」と不安を抱えています。
一方でワンダーチャイルドは、あなたの中でいまも輝く「本当の望み」や「やりたいのに封じてきた衝動」たちの集合体。癒しや気づきの先にある、本来の自分として生きる創造のフェーズで出会う存在です。
つまり、インナーチャイルドが「過去の傷を癒す相手」だとすれば、ワンダーチャイルドは「未来を一緒に創る仲間」といえるかもしれませんね。
「本来の音色」として表現されるべき生命力そのもの
ワンダーチャイルドは、あなたの中の「音にならなかった音」を持っています。
本当は歌いたかったのに、黙っていた声。本当は絵を描きたかったのに、やめてしまった手。本当はバカみたいにふざけたかったのに、「恥ずかしい」と思って飲み込んだ笑い声。
その全部が、あなたの音色(ねいろ)なんです。
私は、身体を一つの楽器に例えることがあります。あなたという楽器で奏でられる、あなたにしか出せない音。それがワンダーチャイルドの声なのです。
ワンダーチャイルドが目覚めると、「ただこれが好き」「意味なんてなくていい」といった感覚が蘇ります。そしてそこから始まる行動は、たとえ小さな一歩でも、他人の評価ではなく内側の歓びを軸にした選択になります。
それは、自分という楽器を取り戻すプロセス。そして、その人にしか奏でられない人生の音を響かせるはじまりなのです。
補足:心理学的背景とHeartist式の位置づけ
「ワンダーチャイルド」という具体的な言葉を誰が最初に使ったか(生みの親か)という点で言えば、著作家エメット・フォックス氏と言われています。しかし、「ワンダーチャイルド」が意味する概念そのものの知的・精神的な背景や、それを現代の私たちが理解し、活用できるように発展させた人々を含めて考えると、カール・ユング氏、ジョン・ブラッドショー氏、ピア・メロディ氏といった多くの人々の貢献がありました。
彼らは、人間の内側には2つの子どもが存在するとしました。
- Wounded Child(傷ついた子):過去のトラウマを抱えた存在
- Wonder Child(本来の子):創造性・直感・感動の源泉
このWonder Childの再統合が、癒しのゴールであり、創造的な人生への入り口であると語られています。
Heartist理論はこれをさらに発展させ、ワンダーチャイルドを “人生を音として奏でる源” と再定義しています。
- 癒されるだけでなく、喜びから生きる力へ変換する存在
- 「好き」「やりたい」という衝動を、人生のコンパスとして使う存在
癒しの先にある、“自分らしい人生を創り出すプロセス”こそが、Heartist。
そのはじまりには、ワンダーチャイルドとの再会があるのです。
では、なぜ私たちは本来の音色を忘れてしまったのでしょうか。そして、眠ってしまったワンダーチャイルドは、日常のどんなサインで「ここにいるよ」と教えてくれるのでしょうか。
社会適応の過程でワンダーチャイルドが眠ってしまう理由と現れるサイン

「昔はもっと自由だった気がするのに、いつからこんなに窮屈になったんだろう」
そんなふうに感じることはありませんか?
私たちは誰でも、生まれたときから自分だけの「音色」を持っていました。感じたままに動き、泣き、笑い、触れたいものに触れる——そんな自由でのびやかな衝動こそが、ワンダーチャイルドの本質でした。
でも、どこかの時点でその音は小さくなり、やがて聞こえなくなってしまった。それはなぜなのでしょうか。そして、眠ってしまったワンダーチャイルドは、どんなサインで「まだここにいるよ」と教えてくれているのでしょうか。
「いい子でいなさい」という社会の期待が生む抑圧のメカニズム
私たちが成長する過程で、必ず出会うのが「社会に適応する」という課題でした。
「人に迷惑をかけてはいけない」
「いい子にしていなさい」
「空気を読んで行動しなさい」
こうした言葉を聞いたことがない人は、きっといないでしょう。そして、これらの価値観自体は決して悪いものではありません。あなたが社会の中で生きていくために、必要なルールでもあったのです。
でも、その過程で何が起こったかというと、自分の中にある本音や衝動を「危険なもの」として押し込めるクセが身についてしまいました。
小学生の頃、自由帳いっぱいに絵を描いていた女の子がいました。色鉛筆で夢中になって描いているとき、親に言われたのです。「そんなの描いて何になるの?勉強しなさい」。その一言で、胸の中にあった「楽しい」がすっと引いていきました。彼女はその日から、自由帳を開くのをやめてしまったのです。
また別の男の子は、友達との他愛もないふざけあいで大笑いしていました。腹を抱えて笑っていると、母親に言われます。「うるさい!静かにして!」。その日から、彼の笑い声は小さくなり、笑うときも手で口を押さえるようになっていきました。
こうした「何気ない一言」が積み重なると、あなたは次第に「やりたい」よりも「嫌われないように」を優先するようになります。
はじめはちょっとした我慢だったかもしれません。でも、それが日常的になると、「自分のまま」でいるよりも「期待に応える自分」でいるほうが安心だと感じるようになる。この瞬間から、ワンダーチャイルドは「今はまだ出てこない方がいいよね」と、静かに奥へと引っ込んでいってしまうのです。
日常の小さな違和感こそがワンダーチャイルドの存在証明
でも、ワンダーチャイルドは完全に消えてしまうことはありません。どんなに眠っていても、その存在は日常のささいな場面に、小さな違和感として姿を現します。
たとえば、こんな経験はありませんか?
・SNSの投稿を書いても、結局下書きのまま消してしまう
・本当は派手な服を着てみたいのに、結局いつも無難なグレーを選んでしまう
・ふざけた後に「やりすぎたかな…」と自己嫌悪になる
・人前で好きな食べ物を聞かれても、なぜか素直に答えられない
・「夢中になって時間を忘れる人」を見ると、なぜかうらやましく感じる
これらはすべて、内側から湧き上がる衝動を「出す前に止めてしまう」パターンです。大したことではないように見えるけれど、それが積み重なることで、ワンダーチャイルドはどんどん静かになっていきます。
そして気がつくと、「本当の自分がわからない」「何かをしたいのに動けない」「心から笑えない」といった、静かな生きづらさが日常を覆いはじめる。誰かの期待に応えながら生きているのに、自分の内側にはぽっかりと空洞がある。そんな「音のない毎日」が、やがてあなたの標準になってしまいます。
その標準になってしまった自分のことを「私」だとあなたが解釈し、本来のあなたから離れてしまうため、生きづらさがさらに深まってしまうのです。
でも、その違和感こそが、あなたの中でワンダーチャイルドが小さくノックしているサインなのです。「ねぇ、私のこと、まだ覚えてる?」と。
他人の自由さにイライラする「アウターチャイルド現象」の正体
ワンダーチャイルドが眠っているもう一つのサインが、他人の中に見える「自由さ」や「無邪気さ」に反応してしまうことです。これを「アウターチャイルド現象」と呼びます。
ある女性は、ファミレスで元気に走り回る子どもを見て、なぜか強いイライラを感じました。「まったく親は何してるの?」「子どもって本当にうるさいんだから!」と思いながら、その場から離れたくなったといいます。
でも後日、その感情の根を辿っていくと、自分が子どもの頃、遊びたくても「静かにしなさい」と言われて、自由にふるまえなかった記憶がよみがえってきました。彼女がイライラした「自由な子ども」は、かつての「自由に動きたかった自分」の姿だったのです。
またある男性は、職場で冗談ばかり言って笑っている同僚に対して、「くだらない」「子どもみたいだ」と冷たい目で見ていました。でも実は、子どもの頃に「ふざけるな」「真面目にしなさい」と抑え込まれてきた経験があり、笑ったり人を笑わせたりする自分をずっと封印していたのです。
外側の人に感じるイライラや違和感は、自分の中にいた「自由だった頃の私」が、「思い出して」と訴えている合図。それもまた、ワンダーチャイルドからの静かなメッセージなのです。
こうしたサインに気づいたとき、私たちはどうやってワンダーチャイルドとの再会を果たせばいいのでしょうか。そして、目覚めたワンダーチャイルドと一緒に、どんな人生を創っていけるのでしょうか。
ワンダーチャイルドを目覚めさせる5つのステップと共同創造の人生

ワンダーチャイルドが眠っているサインに気づいたら、次はいよいよ目覚めのプロセスです。
「でも、具体的にどうすればいいの?」そんなふうに思われるかもしれませんね。大丈夫です。ワンダーチャイルドを目覚めさせるのは、誰かに教えられるものではなく、あなた自身の感覚と手をつなぎ直す旅。そして、その旅路は今日ここから、静かに始めることができます。
ここでは、具体的な5つのステップと、目覚めたワンダーチャイルドと一緒にどんな人生を創っていけるのかをお話ししていきますね。
反応への気づきから始まる5段階の目覚めプロセス
ステップ1:反応に気づく
ワンダーチャイルドは、大きな声ではなく、小さな違和感や心の揺らぎとして現れます。
「なぜかこの人にイラッとする」「この光景を見て胸がざわついた」「あの子どもに感じた違和感が残っている」
そんな反応を、いつものように無視して過ごすのではなく、ちょっと立ち止まってみてください。「あれ?なんで今、心が動いたんだろう?」と。その小さな気づきが、すべての始まりです。
ステップ2:抑圧された「やりたかったこと」に言葉を与える
違和感の奥を見つめると、そこには「本当は○○したかったのに」という声が眠っています。
「本当はもっと自由に動きたかった」「あのとき泣きたかった」「大声で笑ってみたかった」「絵を描き続けたかった」
そうした声に、具体的な言葉を与えることで、無意識にしまわれていた感情が「存在を認められた」感覚を取り戻していきます。それはまるで、忘れられていた誰かの手をそっと握り返すような体験です。
ステップ3:小さな快を許す
いきなり大きなことをしようとしなくて大丈夫です。
好きなカフェに行く、子どもの頃好きだった曲を聞く、人目を気にせず深呼吸する。そんな「小さな快」の積み重ねが、ワンダーチャイルドを安心させ、「もう出てきても大丈夫なんだ」と感じさせる環境を整えます。
ある女性は、仕事帰りにコンビニで「いつもは絶対買わないような、ちょっと高いチョコレート」を衝動的に買いました。なんでだろう?と自分でも思ったけれど、そのチョコを食べながら、昔家族旅行のときに食べた思い出の味を思い出し、涙が出たといいます。
これは、快を通して自分に優しくなる練習。ワンダーチャイルドが目を覚ますには、安全で心地よい「感性の場」が必要なのです。
私はこのプロセスを “快を通して自分に優しくなる習慣” として、「快善(かいぜん)」と名付けています。五感を活かして心地よさを取り戻すための小さなアクションをまとめたものです。
快善についてはこちらの記事をご覧ください↓
ステップ4:日常の中で遊ぶように実験する
ワンダーチャイルドがちょっと目覚めてきたら、「試してみたいこと」「やってみたかったこと」を、遊び心で実験してみましょう。
本屋で直感で選んだ本を買う、一駅分歩いて帰ってみる、ふと思いついた場所に行ってみる——結果がどうであれ、「やってみる」という行動が、自分の中の感性や衝動に信頼を取り戻していく鍵になります。
ステップ5:表現として世界に出してみる
最後のステップは、本来の音色を自分の外に出してみること。
言葉にして誰かに話す、書き出してSNSに投稿する、趣味として形にしてみる——表現とは、自分の中にあった「音」を、世界に響かせてみることです。
それが誰かに評価されなくても、うまくできなくてもいい。大切なのは、「自分の中にあったものを、ようやく認めて、響かせた」という経験そのものなのです。
社会的役割と本来の音色を統合するHeartist的生き方
「でも、自分らしく生きるって言っても、私には果たすべき役割がたくさんあるし…」
そんなふうに思われるかもしれませんね。母として、妻として、職場での立場として・・・
私たちは様々な役割を担って生きています。
でも、Heartistとしての生き方とは、そうした外側の役割を捨てることではありません。その役割に「本来の音色」が溶け込まないと、どこかで「自分を演じている」ような感覚がつきまとってしまいます。
Heartistとは、外側の役割と内側にある音色を統合し、「役割」を「表現の場」に変えていく生き方でもあります。
たとえば、子どもと一緒に遊ぶときに、誰よりも本気で砂場に夢中になってみる。職場の会議で、ふと浮かんだアイデアを勇気を出して口にしてみる。家族のご飯を作るとき、レシピではなく「今日の気分」で味を決めてみる。
そんなふうに、「私」の音色を世界に差し出していくこと。それが、役割を果たしながらも、本来の自分として生きるということなのです。
ある働くお母さんは、毎日の子どものお弁当作りに、ちょっとした遊び心を取り入れるようになりました。おにぎりをハート型にしてみたり、野菜で小さな花を作ってみたり。誰に見せるわけでもないけれど、その5分間が彼女にとっての「創造の時間」になったのです。
内なる音に世界が呼応するシンクロニシティの創造
Heartistとして生きはじめると、不思議なことが起き始めます。
タイミングよく必要な人に出会ったり、思いもよらないオファーが舞い込んだり、昔やりたかったことに再び誘われたりと。これらは偶然に見えて、実は「あなたの内側が変わったことで、外側の世界の波長も変わりはじめている」ことのサインです。
私たちは、自分のエネルギーや選択によって、日々出会うもの・人・出来事と「音の共鳴」を起こしています。
たとえば、心が閉じていたときにはスルーしていたポスターが、ある日ふと目に飛び込んでくることがあります。気乗りしなかった誘いに、なぜか「行ってみようかな」と思える日がある。
それは、あなたの内側で「今こそ音を出していい」と、ワンダーチャイルドがそっと目を開いたサイン。
ある女性は、長年続けていた安定した仕事に何となく違和感を覚えるようになりました。そんなとき、通勤途中で偶然見かけた「陶芸教室」の看板にふと心が動きます。子どもの頃、粘土遊びが大好きだったことを思い出したのです。
「まさか今さら…」と思いながらも、なぜか体験教室に参加してみると、久しぶりに時間を忘れて夢中になる自分がいました。それから半年後、彼女は週末だけ小さな陶芸工房を開くようになったのです。
Heartistとして生きるとは、外の世界を変えようとするのではなく、自分の「内なる音」に素直になることから始まる。自分の音にチューニングを合わせるほど、現実のほうがあなたに呼応して、動き始めるようになります。
ワンダーチャイルドと手を取り合って生きるとは、人生というシンフォニーに、あなたの音を重ねること。そしてその音は、まだ誰も奏でていない、あなたにしか鳴らせない音なのです。
さあ、もうあなたの中でワンダーチャイルドが小さく手を振っているのが見えるでしょうか。その手を取って、一緒に歩き始める準備はできていますか?
よくある質問

ここまでの記事を読んで、「確かにそうかもしれないけれど…」と感じている部分もあるかもしれませんね。ワンダーチャイルドという考え方は、これまでの価値観とは少し違った視点なので、疑問や不安を感じるのはとても自然なことです。
ここでは、よくいただく疑問について、一緒に考えてみたいと思います。
- Q「自分らしく生きるなんて、現実的じゃないのでは?」
- A
現実的な責任がある中でも、ワンダーチャイルドとつながることは可能です。
「自分らしく生きる」ことを、すべてを放り出して好きなことだけをすることだと思われがちですが、実際はそうではありません。ワンダーチャイルドとのつながりは、日常の中での小さな選択の質を変えることから始まります。
住宅ローンを抱えた働く人が、仕事を辞めて画家になる必要はありません。でも、子どものお弁当作りにちょっとした遊び心を取り入れたり、通勤途中に好きな音楽を聞いたり、週末に30分だけスケッチをしてみたり。そんな小さな「本当の自分」の表現が、毎日に彩りを与えてくれるのです。実際に、そうした小さな変化から始めて、数年後に副業として創作活動を始めた方もたくさんいらっしゃいます。
責任を果たしながらも、日常の中で本来の音色を響かせることは十分可能です。大切なのは、完璧を求めるのではなく、今できる範囲での小さな一歩を大切にすることなのです。
- Q「もう年齢も年齢だし、今さら変われるとは思えない」
- A
年齢に関係なく、ワンダーチャイルドはいつでも目覚めることができます。
「もう遅い」と感じるお気持ち、とてもよくわかります。でも、ワンダーチャイルドは年齢とともに衰えるものではなく、経験を重ねた今だからこそ、より深く豊かに表現できる部分もあるのです。
60代で初めて油絵を始めて個展を開いた女性、50代で長年の夢だった英語の勉強を始めて海外旅行を楽しんでいる男性。彼らに共通しているのは、「今さら」ではなく「今だから」という視点です。人生経験があるからこそ、若い頃にはできなかった深い表現や、本当に大切なものを見極める力が身についているのです。
年齢は制限ではなく、あなたの表現により深みを与えてくれる財産なのではないでしょうか。「遅すぎる」のではなく、「ちょうどいいタイミング」なのかもしれません。
- Q「家族や周りの人に迷惑をかけてしまうのでは?」
- A
本来の自分で生きることは、むしろ周りの人にとってもプラスになります。
自分を抑えて我慢ばかりしていると、知らず知らずのうちにストレスが溜まり、それが家族や周りの人への態度に現れてしまうことがあります。一方で、自分の音色を大切にして生きている人は、自然と周りに良いエネルギーを与えるものです。
ある主婦の方は、家族のことを最優先にして自分のことは後回しにしていました。でも、それが続くうちに疲れやイライラが溜まり、家族に対してもきつく当たってしまうことが増えていました。そんなとき、週に一度だけ好きな手芸の時間を作るようになったところ、その時間があることで心に余裕ができ、家族との関係も改善したのです。「お母さん、最近優しいね」と子どもに言われたときは、涙が出るほど嬉しかったそうです。
自分を大切にすることは、結果的に周りの人も大切にすることにつながります。あなたが本来の音色で輝いているとき、その輝きは必ず周りの人にも良い影響を与えるのです。
- Q「失敗したり恥をかいたりするのが怖い」
- A
失敗や恥への恐れは自然な感情ですが、それに支配される必要はありません。
長年「いい子」でいることに慣れていると、失敗や人の目が怖くなるのは当然のことです。でも、その恐れの多くは実際よりも大きく感じられているもの。そして、小さな挑戦から始めることで、その恐れは少しずつ小さくなっていきます。
ある女性は、昔から歌うことが好きでしたが、「音痴だから」と人前で歌うことを避けていました。でも、一人でカラオケに行くことから始めて、次に仲の良い友人と一緒に、そして最終的には地域のコーラスグループに参加するまでになりました。「最初は声が震えていたけれど、歌っているときの喜びの方が、恐れよりもずっと大きかった」と話してくれました。
恐れは完全になくす必要はありません。恐れを感じながらも、それよりも大きな喜びや充実感を見つけることができれば、自然と一歩を踏み出せるようになるのです。
- Q「スピリチュアルすぎて、なんだか胡散臭く感じる」
- A
ワンダーチャイルドは、スピリチュアルな概念というよりも、心理学に基づいた実践的なアプローチです。
「音色」や「内なる声」という表現を使うと、スピリチュアルに聞こえるかもしれませんが、これは心理学でよく使われるメタファー(比喩)の手法です。実際の変化は、とても現実的で地に足のついたものです。
例えば、「本当は絵を描きたかった」という気持ちに気づいて、実際にスケッチブックを買って絵を描き始める。「もっと笑いたかった」という想いに気づいて、お笑い番組を見たり面白い本を読んだりする時間を作る。「自由に動きたかった」という衝動に気づいて、散歩やダンスを日常に取り入れる。これらはすべて、具体的で実践的な行動です。結果として得られるのも、「なんとなく毎日が楽しくなった」「前向きになれた」といった、実感できる変化なのです。
ワンダーチャイルドとのつながりは、神秘的な体験ではなく、自分の本当の気持ちに素直になるという、とてもシンプルで実践的なプロセスです。効果も、日常生活の質の向上という形で現れてきます。
さいごに

ここまで一緒に、ワンダーチャイルドという存在について探ってきましたね。
最初にお話しした通り、ワンダーチャイルドは「癒すべき傷ついた存在」ではありません。それは、あなたの中に今もなお息づいている創造性・衝動・感動・遊び心の源泉であり、これからの人生を一緒に創っていく「パートナー」なのです。
私たちは成長の過程で、「いい子でいなさい」という社会の期待に応えるために、本来の音色を静かに封印してきました。でも、それは決してなくなったわけではありません。日常の小さな違和感や、他人の自由さへの反応という形で、「ここにいるよ」とサインを送り続けています。
そのサインに気づいたとき、あなたは5つのステップを通じてワンダーチャイルドとの再会を果たすことができます。反応への気づきから始まり、抑圧された想いに言葉を与え、小さな快を許し、遊ぶように実験し、そして表現として世界に響かせていく。その一つひとつが、あなた自身の感覚と手をつなぎ直すプロセスなのです。
そして、目覚めたワンダーチャイルドと共に歩む人生は、社会的な役割を捨てるのではなく、その役割に本来の音色を溶け込ませていく生き方。それがHeartistとしての道です。母として、妻として、父として、夫として、職場での立場として・・・
様々な役割を「表現の場」に変えていくことで、演じるのではない、本当の自分として生きることができるようになります。
不思議なことに、内なる音に素直になればなるほど、世界もまたあなたに呼応し始めます。偶然に見える出会いや機会は、実はあなたの波長が変わったことで引き寄せられたシンクロニシティ。あなたの音色が響き始めると、現実もそれに合わせて動き出すのです。
今、あなたの中でワンダーチャイルドが小さく手を振っているのが見えるでしょうか。
「ねぇ、一緒に奏でようよ」
その声に耳を澄ませてみてください。あなたの人生というステージで響かせたい音は、もうあなたの中にあるのです。それは、まだ誰も奏でていない、あなたにしか鳴らせない一音。
チューニングはできました。あとはあなたが、その音を奏でるだけ!
今日から、ワンダーチャイルドと手を取り合い、あなただけの音色で人生のシンフォニーを奏でていきませんか?