今回は、9つあるインナーチャイルドのタイプの1つ、【ロストラブ】についての記事です。人間関係でいつも不安を感じていませんか?愛されたいのに、なぜか人を遠ざけてしまう。誰かと親密になりたいけど、傷つくのが怖い。そんな矛盾した感情に悩まされていませんか?

「ロストラブってどんな特徴があるんだろう?」「ロストラブの行動パターンが知りたい」

このような疑問に答えていきます。

★この記事の内容は・・・

  • ロストラブとは何かがわかるようになります
  • ロストラブの形成過程がわかるようになります
  • ロストラブの行動パターンがわかるようになります

心理セラピストとして、これまでに1000人以上のインナーチャイルドを癒してきた私が、詳しく解説します。最後まで読んでいただけるとうれしいです。

ロストラブとは?愛を知らないインナーチャイルド、その孤独と癒し

ロストラブとは?愛を知らないインナーチャイルド、その孤独と癒し

まずは、インナーチャイルドのロストラブのタイプについて、そして、その形成過程と具体的な特徴を見ていきましょう。

ロストラブとは?

「ロストラブ」とは、幼少期に親からの愛情を十分に受けることができず、心の奥底に深い孤独感を抱えているインナーチャイルドのタイプです。

愛を知らずに育ったインナーチャイルドは、大人になっても、人間関係に問題を抱えやすく、人を愛することにも、自分自身を愛することにも苦しみます。

ロストラブの形成過程

子どもにとって、親からの愛情は、健全な成長のために不可欠です。親から無条件に愛され、受け入れられる経験を通して、子どもは自己肯定感を育み、自分自身を愛することができるようになります。

しかし、ロストラブタイプの子どもは、親からの愛情が不足しているため、

「自分は愛される価値がない」
「自分は一人ぼっちだ」

という思い込み(ビリーフ)を強く抱きがちです。

たとえば、親が仕事で忙しく、子供と過ごす時間が極端に少なかったり、親自身が精神的に不安定で、子供に愛情を注ぐ余裕がなかったりする場合、子どもは十分な愛情を感じることができず、孤独な思いをします。

また、言葉や態度で愛情表現をすることが苦手な親に育てられた場合も、子どもは「自分は愛されていない」と感じてしまうことがあります。

ロストラブは、このように、幼少期に親からの愛情を十分に受けることができず、心の奥底に深い孤独感を抱えルようになります。

ロストラブの特徴:愛を求める心と傷つくことへの恐怖のせめぎ合い

ロストラブのインナーチャイルドを持つ人は、大人になっても、以下のような行動パターンを示す傾向があります。

愛情への渇望
常に愛情を求め、他人からの愛情に依存しやすい傾向にあります。幼少期に親からの愛情を十分に受けられなかった経験が影響しているからです。

見捨てられ不安
愛する人に裏切られたり、見捨てられたりするのではないかと、強い不安を抱えています。幼少期の愛情不足体験によって「自分は愛される価値がない(だから見捨てられる)」という思い込みを持っているためです。

執着心
愛する人を独占したい、自分だけを見てほしいという気持ちが強く、束縛したり、嫉妬したりすることがあります。自己肯定感が低く、自分で自分を愛せないため、相手に過剰に執着します。

回避依存
傷つくことを恐れるあまり、他人と親密な関係を築くことを避け、心を閉ざしてしまうことがあります。幼少期の愛情不足体験によって「自分は愛される価値がない(だから見捨てられる)」という思い込みを持っているためです。

ロストラブの形成過程や特徴がわかりました。では、もう少し深掘りしてみましょう。次は、ロストラブの行動パターンについてです。

ロストラブの行動パターン:具体例

ロストラブの行動パターン:具体例

ロストラブタイプのインナーチャイルドは、幼少期に親からの愛情を十分に受けることができずに育ったことで、孤独や寂しさを抱えている状態です。

常に孤独を恐れ、愛情を求め続けるロストラブの行動パターンを、具体例を交えて5つ解説します。

1. 相手に過度に尽くしてしまう

ロストラブは、愛情を失うことを恐れて、相手に過度に尽くしてしまう傾向があります。

例)
◉恋人にプレゼントを頻繁に贈ったり、相手の希望を全て受け入れたりする。
◉友人に誘われたら、自分の予定を後回しにしてでも駆けつける。
◉パートナーに依存し、常に一緒にいようとしたり、相手の行動を束縛したりする。

このように、相手からの愛情を得るために、自分よりも相手の都合を優先し、尽くしてしまう傾向があります。

2. 相手の愛情を確かめようとする

ロストラブは、常に不安を抱えているため、相手からの愛情を何度も確かめようとしてしまいます。

例)
◉「私のこと本当に好き?」と何度も相手に尋ねる。
◉相手のSNSを頻繁にチェックし、他の異性と交流していないか確認する。
◉少しでも相手が冷たい態度を見せると、「私のこと嫌いになったの?」と問い詰める。

このように、愛情を疑い、不安を解消するために、相手に繰り返し愛情確認を求めてしまいます。

3. 失恋から立ち直るのに時間がかかる

ロストラブにとって、失恋は非常に大きな痛手となり、なかなか立ち直ることができません。

例)
◉別れてからも、元恋人のことを忘れられず、いつまでも過去に囚われ続ける。
◉新しい恋に踏み出すことができず、恋愛に対して臆病になってしまう。
◉失恋のショックから、仕事や日常生活に支障が出てしまう。

このように、失恋による傷が深く、立ち直るまでに多くの時間とエネルギーを必要とします。

4. 愛情表現がストレートではない相手に不安を感じやすい

ロストラブは、愛情表現がはっきりとしている相手を求める傾向があります。

例)
◉言葉で愛情表現をしない相手に対して、「私のこと本当に好きなのかな?」と不安に感じてしまう。
◉記念日などを大切にする相手に惹かれやすい。
◉愛情表現が少ないと感じると、不安になり、相手を試すような行動をとってしまう。

このように、愛情表現がはっきりとしていないと、不安を感じやすく、相手を困らせてしまう可能性があります。

5. 「愛されていない」と感じやすい

ロストラブは、自己肯定感が低いため、相手の何気ない言動を「愛されていない」証拠だと捉えてしまうことがあります。

例)
◉相手が忙しそうにしていると、「私のことを構ってくれない」と悲観的に捉えてしまう。
◉相手が自分の意見を否定すると、「私のこと否定している」と傷ついてしまう。
◉相手が他の女性と仲良く話していると、「私のこと裏切られた」と被害妄想を抱いてしまう。

このように、些細なことで傷つきやすく、ネガティブな思考に陥ってしまう傾向があります。

これらの行動パターンは、「自分は愛される価値がない」という深層心理が根底にあり、愛情を求めてしまう、あるいは愛情表現が分からなくなってしまうことが原因です。

さいごに:愛を知らないインナーチャイルドに、温かい光を

ロストラブのインナーチャイルドを持つ人は、深い孤独を抱え、愛を求めながらも、傷つくことを恐れています。しかし、自分自身を愛し、受け入れることで、孤独感を癒し、心満たされた人生を送ることができるはずです。